かつてはプロバイダ責任制限法に基づく発信者情報の開示までに半年から1年以上の歳月を要することが珍しくなかった。しかし、改正法の定着と非訟手続きの運用改善が進んだ結果、IPアドレスの特定から個人情報の開示に至る期間は最短で数週間にまで短縮されている。
ネット上に残されたログは、投稿者がアカウントを削除しようと、あるいは鍵アカウントに変更しようと、サーバー側に確実に記録が残る。端末固有の識別情報やプロバイダの通信履歴を追跡すれば、自宅の回線なのか、移動中のスマートフォンからの投稿なのかまで一目瞭然だ。匿名という名の安全地帯は完全に消滅した。