騒動の火種となったのは、一部の女性週刊誌が報じた「手かざし」「施術」という刺激的なキーワードだった。闘病中だった彼女のもとへ、なべが頻繁に通い詰め、自らの「気」を送る治療を施しているというニュースは、瞬く間にSNSやネットニュースを駆け巡った。
当時、世界的なトップスイマーが科学的根拠の薄い施術に頼っているのではないかという懸念が、スポーツ関係者や医療従事者の間で急速に広がった。だが、その裏には、昭和の芸能界で政財界の大物や大物芸能人たちの相談役を務めてきたなべ独特の「人間的包容力」と、過酷な闘病生活の中で精神的な支えを求めていた若いアスリートの切実な状況が交錯していたとされる。