かつてないほどの成長を遂げたマッチングアプリ産業は、出会いのハードルを劇的に下げた。しかしその恩恵の裏で、人間関係の軽視という副作用も生み出している。特にTinderをはじめとする手軽なマッチングツールでは、相手をゲームのキャラクターのように消費する行動パターンが常態化しつつあるのが現実だ。
加害側の「男心の本音」を探ると、そこには自己中心的な征服欲と責任逃避が透けて見える。関係を深めるリスクを負わず、一瞬の快楽と承認欲求だけを掠め取ろうとする思考回路だ。Netflixの人気リアリティ番組や映画『500日のサマー』で描かれるような、親密さを恐れつつ他者の好意だけを貪る現代人の身勝手なロマンス観が、ここに凝縮されている。