世界的な知名度を誇るこの楽曲ですが、キャラクターボイスを担当した声優と、劇中で圧倒的な歌唱力を披露した歌手が分かれている点は、意外と広く知られていません。特にリー・シャン隊長役の配役には、日米ともに極めて高度な音楽的・演劇的判断が下されています。
原語のアメリカ版において、知性的な若きリーダーであるシャンの台詞を担当したのは、トニー賞受賞歴を持つ名優B・D・ウォン(BD Wong)でした。しかし、本楽曲の力強いハイトーンとダイナミックなボーカルを成立させるため、ディズニーは伝説的ポップスターであるドニー・オズモンド(Donny Osmond)を歌唱キャストとして招聘しました。オズモンドのハリのある伸びやかな歌声は、隊長の厳格さと若き情熱を見事に同居させています。
一方、日本語吹替版においてシャンの台詞を担当したのは、数々のアニメや映画で知的な美声を発揮する声優の成田剣です。成田剣の引き締まった凛々しい演技が隊長のストイックなキャラクター像を強固に構築した一方で、歌唱パートは劇団四季出身の圧倒的な歌唱力を誇る俳優・声優の園岡新太郎が担当しました。園岡新太郎による「闘志を燃やせ」の歌唱は、勇ましさと哀愁を帯びた深みのある響きで、日本国内のファンから今なお神懸かり的な名演として讃えられています。