「月額基本料を1,000円台に抑えられたのは良かったが、まさかこんな落とし穴があるとは思わなかった」――都内在住の40代会社員が取材に明かした言葉です。MVNOやサブブランドへのMNP(携帯電話番号ポータビリティ)完了と同時に、十数年使い続けたキャリアメールが自動消滅し、予期せぬ混乱に見舞われたといいます。
ネット上のコミュニティや知恵袋、SNSの相談事例を検証すると、キャリアメール解約後の影響として最も深刻なのは「登録アカウントのパスワード再設定不能」と「二要素認証コードの受信不能」です。
長年愛用してきた通販サイト、航空会社のマイルプログラム、ファンクラブサイト、さらには地方銀行の口座番号紐づけにキャリアメールを設定したまま回線を解約すると、ログイン時のワンタイムパスワードが消滅したアドレス宛てに送信され続けます。再設定用の確認リンクも受け取れないため、完全にアカウントから締め出され、書面による郵送手続きや窓口での本人確認に数週間を要する事態が相次いでいます。
また、高齢の親族やガラケーを利用し続けている知人からの連絡が突然途絶えるケースも目立ちます。相手側が「パソコンからのメールを一括拒否」する強固なフィルターを設定している場合、Gmailなどから送信しても相手に届かず、音信不通になって初めて事態の深刻さに気づくというトラブルが後象を絶ちません。これが、単純なコスト削減だけを目的に格安SIMキャリアメール使えない対策を怠ったユーザーが直面する現実です。