ムカデによる被害は、日常生活の予期せぬ瞬間に発生します。SNSや医療相談窓口に寄せられる実際の声を見ても、「夜中に布団の中で足先を噛まれ、ハンマーで殴られたような激痛で飛び起きた」「噛まれた指だけでなく手首や肘のリンパ節までズキズキと痛む」といった生々しい体験談が後を絶ちません。
ムカデ刺傷の臨床経過において特に注意すべきなのが、噛まれた直後の「急性期の痛み」と、翌日以降に訪れる「遅発性アレルギー反応」の二段階変化です。
受傷直後から数時間は電撃的な灼熱痛が続きますが、適切な温水洗浄と薬の塗布を行えば数時間で痛み自体は和らぎます。しかし油断は禁物です。受傷後24時間から48時間(1〜2日後)にかけて腫れのピーク期間が到来します。患部が赤くパンパンに腫れ上がり、激しい痒みや熱感、時には水疱(水ぶくれ)を形成することがあります。この遅発性アレルギーは体質によって数日から1週間以上続くケースも珍しくありません。