日本における腕時計ブームの歴史を語る上で、木村拓哉さんとロレックス「エクスプローラーⅠ」の蜜月関係を外すことはできません。その幕開けとなったのが、1997年放送の大ヒットドラマ『ラブジェネレーション』でした。木村さん演じる片桐哲平が着用したロレックス エクスプローラーⅠ(Ref.14270)は、シンプル極まりない3針デザインでありながら、端正なブラックダイアルと洗練されたサイズ感で若者たちの視線を釘付けにしました。
さらにその人気を不動のものとしたのが、2001年の伝説的ドラマ『HERO』です。型破りな検事・久利生公平のトレードマークである茶色のダウンジャケットに、ジーンズ、そして腕元には再びエクスプローラーⅠがセットされていました。当時、正規店での入手は完全に不可能となり、並行輸入店や二次流通市場での店頭価格が定価の2倍以上に跳ね上がるという前代未聞のブームを巻き起こしたのです。
劇中の役柄に合わせた小道具としてではなく、木村さん自身の「日常でタフに使える本物」という感覚が反映されたチョイスは、従来のステータスシンボルとしての高級時計の概念を打ち破り、ストリートとラグジュアリーが交差する新たな価値観を日本に定着させました。