大型自動二輪免許を取得したばかりのライダーが最初に突き当たる壁、それは車体の重さと過剰なパワーへの恐怖心だ。1000cc超のモンスターマシンは所有感を満たしてくれるが、日常の取り回しやスロットル操作の神経質さがストレスになることも珍しくない。
そこに颯爽と現れたのが、688ccという独自の排気量設定である。開発統括を務めた辻井栄一郎氏をはじめとする開発陣は、極限まで無駄を削ぎ落としたライトウェイトボディに、日常域で最も心地よいトルクを生み出すエンジンを組み合わせた。400cc並みの車重に688ccの余裕あるトルク。この絶妙な引き算の美学こそが、大型ビギナーからベテランまでを虜にする最大の理由だ。