一般的な都市型イベントとは異なり、この行事の根底には「子どもの健やかな成長を願う」という温かい祈りが込められている。その歴史は16世紀半ば、飯尾豊前守の長子誕生を祝って城内で凧を揚げたことが始まりと伝えられる。
400年以上が経過した現在も、その精神は変わらない。町内会ごとに初子の誕生を祝い、大凧にその名前を刻んで空高く揚げる。そして夜には、子どもを乗せた御殿屋台が町中を練り歩き、自宅の前で万歳三唱と激しい練りが繰り広げられる。少子化が叫ばれる現代にあって、子どもを中心に地域コミュニティが一つに結ばれる光景は、どこか懐かしく、そして何より力強い。