Q1:試験本番で定規やコンパスが使えない場合、どのように作図すればよいですか?
A1:試験において厳密な真円をコンパスで描く必要は全くありません。フリーハンドで十分です。重要なのは「中心座標$(\frac{\sigma_x + \sigma_y}{2}, 0)$」と「点$X(\sigma_x, \tau_{xy})$」の相対位置を大まかに取り、直角三角形の斜辺から半径$R$を正確に計算することです。図はあくまで三角形の幾何関係(底辺と高さ)を視覚化するためのメモとして機能させ、数値自体は三平方の定理で導出すれば、定規がなくても満点答案を作成できます。
Q2:主応力面では、なぜせん断応力が必ずゼロになるのですか?
A2:モールの応力円を見れば明らかなように、円が横軸と交わる点(主応力点)では縦座標である$\tau$の値が物理的にゼロになります。数学的にも、垂直応力$\sigma_\theta$を角度$\theta$で微分して極値を求める方程式($\frac{d\sigma_\theta}{d\theta} = 0$)を解くと、その条件式がまさにせん断応力$\tau_\theta = 0$の式と完全に一致します。つまり「垂直応力が最大・最小となる面では、せん断応力は原理的に存在し得ない」という力学的真理を表しています。
Q3:クーロンの破壊規準とモールの破壊包絡線はどのような関係にありますか?
A3:土や岩石、コンクリートのような脆性材料は、垂直応力(締め固め力)が大きくなるほどせん断強度が増加します。異なる拘束圧のもとで破壊試験を行い、それぞれの破壊時におけるモールの応力円をプロットしていくと、それらの円に共通して外接する1本の直線(包絡線)が引けます。この包絡線を「モールの破壊包絡線」と呼び、クーロンが提唱した直線則 $\tau = c + \sigma \tan \phi$($c$は粘着力、$\phi$は内部摩擦角)と幾何学的に一体化したものが、土質力学や岩盤力学の根幹をなす「モール・クーロンの破壊基準」です。