ネット上で長年議論が続いているのが、「都立呪術高専(東京校)のモデルは実在するのか」という謎です。結論から言えば、特定の単一建築物がそのまま高専として存在するわけではありません。
調査の結果、高専の壮大な木造建築群は、東京都青梅市の武蔵御嶽神社の山岳信仰に基づく社殿配置や、鎌倉の古刹である杉本寺の苔むした石段、さらには岡山県の旧閑谷学校(しずたにがっこう)に見られる伝統的な講堂建築など、日本全国の歴史的建造物の意匠が複合的にサンプリングされていることが判明しています。
「山奥に隠匿された呪術師の育成機関」という設定に説得力を持たせるため、美術スタッフが複数の霊山や神社仏閣のディテールを巧みに融合させた結果があの重厚なビジュアルです。特定の一カ所だけを訪れて「写真と違う」と落胆するのではなく、建築美のルーツを探る視点を持つことが、高専ロケ地探訪を楽しむ鍵となります。