本作の熱量を底上げしたのが、主演を務めた木村拓哉をはじめとする日本最高峰の俳優陣だ。副隊長・倉持役を演じた木村拓哉は、撮影開始の数ヶ月前から犬たちと寝食を共にし、心を通わせる時間を作ったとされる。
観測隊の氷室役を演じた堺雅人や、本土で無事を祈り続ける美雪役の綾瀬はるかもまた、当時の緊迫した空気感を現場で体現していた。キャスト陣のインタビューによると、氷点下での過酷なロケ中、木村拓哉が真っ先に犬たちの体調を気遣い、暖を取らせる姿が日常的だったという。演者と犬たちの間に流れていた嘘のない温度感こそが、画面越しに伝わる圧倒的なリアリティの源泉だった。