モリカケ問題の結末は、刑事責任の面と政治的・制度的な面の双方で極めて苦い結末を迎えました。
刑事責任の面では、補助金を不正受給した籠池泰典氏夫妻が実刑判決を受けた一方、背任容疑や公文書変造容疑で告発された財務省幹部らは全員が不起訴処分(嫌疑不十分など)となり、政治家本人への法的処罰も行われませんでした。また、加計学園の獣医学部は予定通り開学しました。
しかし、失われた社会的代償は計り知れません。時の政権への忖度によって官僚組織の規範が崩壊し、一人の真面目な公務員が命を落とし、公文書の信頼性が地に落ちました。この事件を契機に、公文書管理のデジタル化や記録保持ルールの厳格化が進められましたが、「行政手続きの公正さをいかに担保するか」という課題は、現代の日本政治における極めて重い教訓として刻まれ続けています。