Q1:「魔女の宅急便」の主題歌はなぜ新曲の書き下ろしではなくユーミンの既存曲だったのですか?
A1:宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーが、13歳の少女キキが持つ「普通の女の子としての等身大の感覚」や、少し背伸びをして都会へ旅立つリアリティを描く上で、1970年代の荒井由実の音楽性が完璧に合致すると判断したためです。スケジュールや商業的縛りを排し、作品の心理描写を最優先した結果の選択でした。
Q2:「ルージュの伝言」の歌詞は浮気された女性の歌ですが、なぜキキの旅立ちに使われたのですか?
A2:劇中における演出意図は、歌詞のストーリーを物語に当てはめることではなく、「キキがラジオから流れる大人びた流行歌を聴いて旅立つ」というシチュエーションを描くことにありました。アメリカン・ポップス調の明るいサウンドが、親元を離れる少女の高揚感と自立への背伸びを象徴しています。
Q3:エンディング曲「やさしさに包まれたなら」はシングル版と映画版でアレンジが違うって本当ですか?
A3:事実です。1974年にリリースされたシングル版はテンポが速くストリングスが効いたアレンジですが、映画で使用されたのは同年発売の名盤アルバム『MISSLIM』に収録されたアルバムバージョンです。キャラメル・ママによるアコースティックな演奏が、キキの心の成長と穏やかな日常の温もりに見事に寄り添っています。