今期のトレンドを語る上で外せないのが、マイクロ・ファインラインと呼ばれる極細のフォントスタイルだ。幅わずか数ミリの針で描かれる細字の英文や数字は、肌の上で主張しすぎず、光の当たり方で絶妙な表情を見せる。さりげないおしゃれを楽しみたい層にとって、この主張しすぎない上品さは決定的な魅力となっている。
一方で、上下逆さにしても別の言葉として成立するアンビグラムや、伝統的な書道をモチーフにしたアジアンカリグラフィーも根強い人気を誇る。デジタル画面の整然とした文字に見慣れた時代だからこそ、手描きならではの掠れや筆圧の揺らぎが、独自の人間味と温かみを感じさせるのだ。