息子の現在を語るうえで、父・林隆三が遺した功績を避けて通ることはできない。新藤兼人監督の映画『竹山ひとり旅』で見せた、全盲の津軽三味線奏者・高橋竹山役の熱演は、今なお語り継がれる伝説的名演だ。過酷な三味線の特訓を経て役と同化したその姿は、当時の邦画界に強い衝撃を与えた。
また、NHKの大河ドラマ『国盗り物語』における雑賀孫市役など、数々の時代劇やヒューマンドラマで見せた野性味と品格の同居した演技は、昭和・平成のテレビ史に深く刻まれている。父が刻んだ圧倒的な演技の記憶は、息子・林大介にとっても永久に越えるべき高い壁であり、同時に最大の道しるべとなってきた。