名門校の教育環境を手に入れるためのコストは、決して軽いものではない。年間授業料は300万円台半ばを推移し、入学金や施設維持費、スクールバス代を含めると初年度の総支払額は500万円に迫る勢いだ。円安や世界的なインフレの波を反映し、教育への投資額は年々右肩上がりを続けている。それでも志願者の列が途切れることはない。
選考倍率のリアルはどうなっているのか。関係者の証言によれば、学年や国籍枠によって変動はあるものの、特にキンダーガーテンや小学校低学年、ミドルスクールへの編入枠は実質倍率が5倍から8倍近くに達する年度も珍しくない。外交官や外資系駐在員の子女が優先枠を持つ中で、一般枠の争奪戦は熾烈を極める。純粋な学力テストだけでなく、家庭の教育方針や学校コミュニティへの貢献度までが冷徹に審査されるため、事前の緻密な戦略なしに合格通知を手にすることは極めて困難だ。