現代のひな祭りは、かつての「女の子のためだけの健やかな成長祈願」という硬直化した枠組みを超えつつある。多様性(ダイバーシティ)を尊重する時代の流れを受け、形式にとらわれない新しいセットや、誰もが季節の節目を祝うイベントとしての再解釈が進んでいる。
ジェンダーニュートラルな色合いの装束や、子供自身が自分の好みで衣装や小物の組み合わせを選べるカスタマイズ型の雛人形も登場している。古くからの様式美を尊重しつつも、家族それぞれの形や個性を祝福するためのシンボルへと、そのあり方はしなやかに変化しているのだ。