新幹線さくらに乗車した多くの人が驚くのは、普通車指定席の圧倒的なゆとりです。東海道・山陽新幹線を走る16両編成の「のぞみ」や「ひかり」では、普通車の座席は通路を挟んで「3列+2列」の横5列配置が標準となっています。しかし、山陽・九州新幹線直通用のN700系8両編成(7000番台・8000番台)の指定席は「2列+2列」の横4列配置を採用しています。
横幅がゆったりと確保されたシートは、座面幅が約465mmと広く、隣の乗客と肩が触れ合うストレスがありません。シートピッチ(前後間隔)も1,040mmと広大な足元スペースが確保されており、大型キャリーバッグを手元に置いても膝まわりに余裕が残る設計です。
インテリアデザインにはJR九州の美意識が色濃く反映されており、木目調の大型アームレストやドリンクホルダー、落ち着いた色合いのモケット座席など、細部までクラシカルかつ上質なホスピタリティが息づいています。普通車指定席の通常特急料金だけでこの空間を堪能できる点こそが、多くのリピーターを惹きつける最大の理由です。