映画界で確固たる評価を得ていた尾野真千子の知名度を全国区へと押し上げたのが、2011年度後期のNHK連続テレビ小説『カーネーション』です。世界的ファッションデザイナー・コシノ三姉妹の母である小原糸子をモデルにした主人公を演じ、持ち前のバイタリティと情感あふれる演技で国民的な支持を獲得しました。
朝ドラの歴史に残る名作と称された同作によって、彼女のパブリックイメージは「泥臭くもたくましく生きる強い女性」として定着。民放ドラマ『最高の離婚』などでも見せた飾らない素顔と人間味あふれる芝居は、女性視聴者を中心に幅広い世代から共感を呼びました。単なる容姿の美しさにとどまらず、人間の弱さや哀愁をリアルに体現できる希有なポジションを確立した瞬間でした。