毛髪科学の進展に伴い、大手化学メーカーの研究も新たな局面を迎えている。花王株式会社をはじめとする国内トップの研究機関は、皮脂の量だけでなく「皮脂の酸化プロセス」と頭皮バリアの相互作用を詳細に解明してきた。
分泌された皮脂はおよそ24時間から48時間で酸化し、過酸化脂質へと変化して刺激物質に変わる。ヘアケア・スカルプケア産業では、皮脂をすべて除去するのではなく、酸化する前に不要な汚れだけを選択的に落とす技術開発が加速している。シャンプーの役割は「すべてを洗い流すこと」から「頭皮の恒常性を整えること」へと明確にシフトした。