2011年、NHKの『あさイチ』。スタジオのライトを浴びる有働アナの脇には、くっきりと汗の跡が浮かび上がっていた。生放送という緊張感、そして容赦なく注がれる視聴者の視線。普通のキャスターなら、カメラアングルを変えたり、衣装を着替えたりして隠そうとする局面だ。しかし、彼女は違った。その事実を隠すどころか、番組内で自らネタにし、視聴者からの「脇汗が気になります」というダイレクトな指摘に正面から向き合ったのだ。
この瞬間、お茶の間には激震が走った。当時はまだ、女性アナウンサーといえば「常に清潔で、非の打ち所がない美しさ」を求められるのが当たり前の時代。生理現象である汗をかくことすら、どこかタブー視されていた風潮がある。そこに現れた彼女のオープンな姿勢は、多くの女性たちに「あ、私も同じでいいんだ」という深い安堵感を与えた。