なぜ私たちは、子供の頃の楽しかった思い出や、大失敗した経験をいつまでも覚えているのだろうか。それは、感情を司る「扁桃体」が活動すると、隣接する海馬に対して「これは重要な情報だから絶対に忘れるな」と強力なシグナルを送るからだ。
記憶力が高い人は、この仕組みを無意識に利用している。新しい情報をインプットする際、「へえ、面白い!」「これは驚きだ」と、あえて心の中で大げさにリアクションを取る。この小さな感情の揺らぎが、脳内に強力な記憶のフックを作り出すのだ。退屈な資料を読むときほど、自分なりの突っ込みを入れながら読むと覚えやすいのはこのためである。