「僕らは今、自分たちの原点と未来を同時に鳴らしているんだ」。そう語るのは、バンドの顔でありフロントマンのアダム・レヴィーンだ。長年オーディション番組『ザ・ボイス』のメンターとしてお茶の間に浸透し、映画『はじまりのうた』での情感豊かな演技と歌唱でも高い評価を得た彼だが、マイクの前に立つ姿は今も変わらず一人の鋭利なミュージシャンそのものである。
「過去の成功体験になぞらえるのは一番簡単な道だ。でも、それじゃ僕らが退屈してしまう。新しい音を作るということは、自分たちが築いてきた城を一度壊す作業に近い」と彼は笑う。インタビュアーを見つめるその目には、デビュー当時と変わらない情熱と、長年トップを走り続けてきた者の余裕が同居していた。