豊橋の夜を象徴するもう一つの圧巻の体験が、400年以上の歴史を誇る「手筒花火」だ。竹筒に黒色火薬を詰めた花火を、伝統の法被を着た揚げ手が両手で抱え、爆風と火花を全身で受け止める。数十メートルにも及ぶ巨大な火柱が夜空へと吹き上がり、激しい火の粉が舞い散る光景は息をのむ美しさだ。
最後には「ハネ」と呼ばれる強烈な爆発音が周囲に響き渡り、観客を興奮の渦に巻き込む。この手筒花火は元々、神社の奉納行事として地域住民の手で受け継がれてきたものであり、豊橋の人々の情熱と意地が凝縮された圧倒的な伝統芸能である。