ネット上にはびこる最大の誤解は、「TOBEは旧ジャニーズ事務所の単なる縮小再生産ではないか」という見方です。しかし、ビジネススキームと権利処理の観点から検証すると、その実態は根本から異なります。
従来の芸能界は、タレントの肖像権や原盤権、ファンクラブの運営権利を事務所が一括して囲い込み、タレントを「従業員」として拘束する構造が一般的でした。対してTOBEのシステムは、欧米のエージェント契約とレーベル機能をハイブリッドさせた近代的な形態を採用しています。タレント個人のクリエイティブ発言権を制度として保障し、楽曲の著作権管理やデジタル収益の分配比率において、極めてフェアな配分を行っている点が最大の特徴です。
また、地上波テレビ出演における「圧力」の存否についても大きな誤解があります。公正取引委員会の注視や国際的な人権基準の浸透により、かつてのような露骨な締め出しは不可能となりました。現在TOBEタレントのテレビ出演が厳選されているのは、事務所側が安売りを避け、アーティストとしてのブランド価値を維持するための「戦略的コントロール」であるというのが業界の一致した見解です。