俳優として、ふたりは互いに妥協を許さないプロフェッショナルである。鈴木京香が持つ唯一無二の気品と圧倒的な表現力。そして長谷川博己が作品ごとに見せる、狂気と知的さが同居した深い演技。互いが表現者として尊敬し合っているからこそ、私生活が仕事の邪魔になることを極力避けてきた。
「仕事の相談を直接することは少なくても、相手の作品を見ればどれほどの熱量で挑んだかがわかる」。かつてそう語られていたように、互いの存在自体が最高の刺激であり、表現者としての原動力となっていた。結婚という新たな契機を経ても、この良好な緊張感と尊重の距離感が崩れることはないだろう。復帰後の鈴木の見事な演技と、進化を続ける長谷川の躍進がそれを何より雄弁に物語っている。