彼の楽曲の多くは、イントロが始まった瞬間に世界観が完成する。ラジオやテレビから流れてきたとき、最初の数秒でリスナーの耳を釘付けにする必要があった時代、筒美のイントロに対するこだわりは異常なほどだった。印象的なホーンセクション、あるいはキャッチーなギターリフが、歌い出しの前にすでにドラマを語り始めている。
この「掴みの強さ」は、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視し、曲の冒頭で聴き続けるかを判断する現代のリスナーの音楽視聴スタイルにも奇跡的に合致している。だからこそ、TikTokをはじめとするショート動画プラットフォームでも、彼の楽曲はバイラルしやすいのだ。