LINE Bankが誕生しなかったことで、国内のネット銀行市場における勢力図はより鮮明になった。SBI住信ネット銀行や楽天銀行、auじぶん銀行、そしてPayPay銀行といった先行企業は、自らのポジションをさらに強固なものとした。特に楽天経済圏やPayPay経済圏のように、ECやポイントプログラムと深く結びついたネット銀行が圧倒的な存在感を発揮している。
現在のフィンテック市場において、単体での銀行サービス提供はもはや勝ち筋になり得ない。あらゆるライフスタイル機能と銀行機能がシームレスに溶け込む「Embedded Finance(組み込み型金融)」の時代において、LINEアプリが担うべきは「銀行そのもの」ではなく「金融への入り口(インターフェース)」であるという事実が実証された形だ。