学部を優秀な成績で卒業した林田アナは、就職活動へと直行する道を選ばず、さらに研究を深めるために東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程(音楽音響創造専攻/楽理専攻分野)へと進学しました。大学院卒のアナウンサー自体が全国的にも少数派ですが、芸術系大学院の修士号保持者となると極めて稀有な存在です。
大学院時代の彼女が心血を注いでいた研究テーマが、ピアノの詩人として知られるフレデリック・ショパンの楽曲とピアノの発展史でした。ショパンが活躍した19世紀前半当時の楽器構造(プレイエルやエラールなどの歴史的ピアノ)と、彼が残した自筆譜や初期出版譜の差異、そして演奏表現の変遷を専門的に追究していました。
単に「曲を綺麗に弾く」次元を超え、楽譜の裏側に隠された作曲家の意図や時代背景を緻密に紐解く作業は、まさに学術研究そのものです。物事の背景を深く掘り下げ、本質を視聴者に分かりやすく届ける現在のアナウンサーとしての取材姿勢には、大学院時代の厳密な研究経験が色濃く反映されています。