学歴や専攻による獲得賃金の差異は、長年にわたり議論されてきた課題だ。厚生労働省が実施する「賃金構造基本統計調査」をはじめとする各種公的統計を詳細に分析すると、生涯年収ベースで数千万円単位の乖離が生じるケースも珍しくない。
労働経済の視点からこの現象を解き明かすと、単純な学力差ではなく「希少性」と「直接的付加価値の創出能力」の違いに辿り着く。デジタル変革やディープテックの台頭により、特定の専門技術を持つ人材の需要は供給を大幅に上回っており、それが市場原理に基づいて給料を押し上げる強力な力学として働いているのだ。