かつての昭和・平成期であれば、「妻の料理が口に合わない」というのは、夫が我慢するか、外食で済ませることで表面化を防ぐことができた。しかし、タイパ(タイムパフォーマンス)とウェルビーイングが重視される現代において、毎日の食事は単なる栄養補給ではない。それは、1日のストレスをリセットするための重要なエンターテインメントであり、自己投資の時間でもあるのだ。
ある夫婦関係修復カウンセラーはこう指摘する。「食事は毎日のことです。そこで生じる『美味しいと思えない』というストレスは、微小な毒のように蓄積していきます。特に共働きで互いに疲弊している中、期待して帰宅した食卓で落胆が重なると、相手に対する感謝の念すら摩耗してしまうのです」。