自治体が施設を建設し、民間企業が操業を担う公設民営酒蔵移転プロジェクトは、全国の自治体から注目の的であった。しかし、東川町役場にとっても伝統産業の誘致は初の試みであり、行政側の支援態勢と酒造現場のスピード感のギャップが一部で壁となったことは否定できない。
行政の補助金運用や設備改修の手続きを巡る調整の難しさが、現場の初期トラブル対応をわずかに遅らせた要因の一つとされる。だが東川町役場と酒造側は対話を重ね、インフラの追加整備やバックアップ体制の強化を迅速に推進。行政と事業者が二人三脚でトラブルを乗り越える試練のプロセスでもあった。