1999年のハワイ沖クルーズ客船で突如として産声をあげた「A・RA・SHI」は、日本のポップシーンにおけるひとつの革命だった。櫻井翔が刻むスピーディーで鋭利なラップ、いわゆる「サクラップ」の導入は、当時のボーイズグループの常識を鮮やかに覆した。斬新なシースルー衣装のインパクトとともに世に放たれたこの曲は、四半世紀を経た今もなおフロアを一瞬で沸かせる爆発力を保持している。
その後、グループのブレイクスルーを決定づけたのが2007年の「Love so sweet」だ。松本潤が出演した大ヒットドラマの主題歌として街中に鳴り響いたこの曲は、嵐という存在を日常の幸福の象徴へと押し上げた。きらびやかなストリングスと誰もが口ずさめるメロディラインは、まさに王道J-POPの到達点と言っていい。原点の挑戦心から全世代を包み込むポップネスへ。彼らの進化の軌跡は、そのまま日本の音楽カルチャーの成熟と重なっている。