『99.9-刑事専門弁護士-』における主題歌選定の背景には、シリーズ作品としての明確なブランディング戦略が存在していました。2016年に放送されたSEASON Iの主題歌「Daylight」は、櫻井翔によるサクラップをフィーチャーし、司法の壁に立ち向かう重厚さと夜明け前の静けさを強調したミディアムバラードでした。これに対し、SEASON IIの主題歌となった「Find The Answer」では、明確なトーン&マナーの転換が図られています。
ドラマのプロデュース陣および音楽チームが求めたのは、「事件の真相が解明された瞬間に訪れるカタルシスと、未来へ走り出す疾走感」でした。重苦しい冤罪事件を扱いながらも、法廷劇としてのテンポ感と痛快な逆転劇を際立たせるため、BPM(テンポ)を意図的に引き上げ、ストリングスと生ピアノが織りなすドライブ感あふれるアレンジが採用された経緯があります。
主演を務めた松本潤は、劇中で演じた深山大翔の「事実のみを追求するドライかつ純粋な視点」を主題歌にも反映させるべく、楽曲の選定やブラッシュアップに深く関与したと当時の制作現場でも語られています。重厚な「Daylight」で基盤を作り、軽快かつエモーショナルな「Find The Answer」で作品のアイデンティティを完成させるという、周到なシリーズ戦略が功を奏した形となりました。