なぜ、これほどまでにきゅうりが注目されているのか。その秘密は、二つの重要な成分の相乗効果にある。一つは豊富なカリウムだ。体内の余分なナトリウム(塩分)を尿とともに体外へ排出させ、体液量の増加による血圧上昇を抑える役割を担っている。国立健康・栄養研究所の成分分析データを見ても、生のきゅうりには100グラムあたり200ミリグラム前後のカリウムが含まれており、手軽な補給源としてきわめて優秀だ。
そしてもう一つ、見逃せないのがウリ科の植物に多く含まれるアミノ酸の一種、シトルリンである。体内で一酸化窒素(NO)の生成を促進し、収縮した血管を弛緩させて広げる働きを持つ。血管が広がることで血液循環の抵抗が減り、結果として血圧が自然な形で下がりやすくなる仕組みだ。カリウムによる「塩分排出」と、シトルリンによる「血管拡張」。この二重のアプローチこそが、きゅうりが持つ降圧メカニズムの核心にほかならない。