ゲームセンターに設置されているクレーンゲームは、構造上大きく「実力機」と「確率機」の2種類に大別されます。従来の2本爪アーム(セガのUFOキャッチャーシリーズの標準設定など)の多くは、プレイヤーの狙う位置や角度、景品を少しずつ動かす技術介入によって獲得を狙う「実力機」です。これに対して、内部の電子制御によって掴む力そのものが変動する設計を備えた機種を通称として「確率機」と呼びます。
確率機の基本的な動作アルゴリズムは、景品原価と店舗側の目標利益率から逆算された投入金額に依存しています。プレイヤーが100円を投入してボタンを押すと、初期動作では景品をしっかり持ち上げるように見えますが、上昇しきった瞬間やアームが横移動を始める直前に「パカッ」とアームの電圧が下がり、爪が緩むようにプログラミングされています。この状態を業界用語で「通常設定(低パワー状態)」と呼びます。
一方で、台に蓄積された投入金額が内部基板で設定された目標額に到達した瞬間、いわゆる「アシスト状態(天井)」へと移行します。このタイミングに遭遇すると、アームは景品を落とすことなく出口シールドの上まで力強く保持し続けます。プレイヤーが「突然アームが信じられないほど強くなった」と感じる現象は、偶然ではなく綿密に計算された電子基板による出力制御の結果です。