苦土石灰と有機石灰の違いを徹底解明!すぐ植える秘密と正しい使い分け

苦土石灰と有機石灰の違いを徹底解明!すぐ植える秘密と正しい使い分け

苦土石灰と有機石灰の違いを徹底解明!すぐ植える秘密と正しい使い分けの全体像を分かりやすくまとめてご紹介します。

園芸コミュニティや一部のオーガニック志向の愛好家の間で根強く信じられているのが、「有機資材であればどれだけ入れても土を痛めない」「天然由来のものは失敗しない」という安全神話です。しかし、土壌化学の視点から見れば、これは極めて危険な思い込みと言わざるを得ません。

土壌には「保肥力」を示すCEC(塩基置換容量)という容量の器が存在します。土が保持できるカルシウム(石灰)、マグネシウム(苦土)、カリウム(加里)の量には絶対的な上限があり、その理想比率は一般にカルシウム:マグネシウム:カリウム=5:2:1(当量比)とされています。有機石灰だからといって無制限に投入し続ければ、この器がカルシウムだけで満杯になってしまいます。

カルシウムが土中に異常蓄積すると、植物は「拮抗作用(きっこうさよう)」によって、本来吸い上げるべきマグネシウムやカリウムを根から吸収できなくなります。その結果、「有機石灰をたっぷり与えているのに、なぜか葉が黄色くなって光合成ができず、実が大きくならない」という本末転倒な現象が引き起こされます。「有機=無害」なのではなく、「有機であっても中身はアルカリ分を持つ化学物質(炭酸カルシウム)」であるという客観的な事実を忘れてはなりません。

また、「石灰さえ撒いておけばあらゆる連作障害を防げる」という言説もネット上で散見されますが、これも明らかな誤りです。石灰が予防できるのは、カルシウム欠乏に起因する生理障害(トマトの尻腐れ病、ハクサイの芯腐れ病など)や、酸性土壌で活発化する一部の糸状菌病(アブラナ科の根こぶ病など)に限られます。土中のセンチュウ被害やフザリウム菌による萎凋病などは、石灰で酸度を調整しただけでは防ぎきれません。石灰を万能薬視するのではなく、適切な輪作や有機堆肥による土壌構造の改善とセットで運用することが不可欠です。

山田 真由
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山田 真由

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