今回のドキュメンタリーで最も大きな反響を呼んでいるのが、元幹部の上祐史浩をはじめとする当時の教団中枢メンバーへの単独インタビューだ。カメラの前に立った元幹部たちは、教団内部でどのようにして信者へのマインドコントロールが強固なものへと仕立て上げられていったのか、その生々しい実態を語っている。
「奇跡を見せる」という演出は、信者の疑念を粉砕するための第一段階に過ぎなかった。疑問を挟む余地を与えない過酷な修行環境、睡眠剥奪、そして薬物を使用した「イニシエーション」と呼ばれる儀式。こうした複合的な操作により、信者たちは虚構の「空中浮遊」を紛れもない真実だと信じ込まされていった。当時の内部心理を知る証言者の言葉は、人間がいかに容易に思考停止へと追い込まれるかを示す恐ろしい教訓となっている。