受験生や教育関係者の間でいま最も議論を呼んでいるのが、トップ校の合否判定基準に起きた「内申点の形骸化」とも呼べる異変です。これまで神奈川の公立入試といえば「内申点をしっかり確保して逃げ切る」のがセオリーとされてきましたが、その常識が上位校において完全に崩壊しています。
象徴的なのが横浜翠嵐高校合格ラインの推移です。同校は第一次選考の比率を「内申2:学力検査6:特色検査2」に設定しており、内申点のウエイトが極端に低く抑えられています。その結果、内申点が満点(135点)に近い受験生であっても、当日の5教科試験で430点以上、特色検査で60点以上をもぎ取れなければ不合格になるケースが頻発しています。逆に、内申点が110点台前半であっても、当日の学力検査で460点超を叩き出した受験生が逆転合格を果たす事例が当たり前となりました。
一方の湘南高校偏差値を追う受験者層でも、従来の「内申3:学力5:特色2」の比率ながら、記述重視の特色検査で高得点を取れる受験生が圧倒的に優位に立つ構図が定着しています。学校の定期テスト対策だけでは太刀打ちできない、高度な思考力・判断力・表現力を問う問題が、事実上の当落線上の命運を握っています。