櫻井翔が『news zero』(日本テレビ系)の月曜キャスターに就任した際、世間の視線は必ずしも温かいものばかりではなかった。アイドルが本格的な報道番組でマイクを握るという試み自体が、当時は先進的であり、同時に懐疑的な目で見られることも多かったからだ。しかし、彼は多忙なアイドル活動の合間を縫って取材地に足を運び、当事者の声に耳を傾け続けた。
一方で、同時代にテレビ朝日の看板報道番組『報道ステーション』でサブキャスターを務めていた小川彩佳は、確かなアナウンス技術と情熱的な語り口で視聴者の信頼を集めていた。二人に共通していたのは、スタジオの原稿を読むだけの存在には留まらないという強い意志だ。現場での一次情報にこだわり、自らの言葉で視聴者に問いかけるスタイルは、2010年代半ばのニュース番組における一つの標準形を形作ったと言える。