この街が放つ独特の情趣は、時代を超えて多くの表現者を魅了してきた。無頼派の文豪・織田作之助が描いた大阪の退廃的かつ人間味あふれる街情景の遺伝子は、今もこの路地の各所に息づいている。
また、1980年代末、リドリー・スコット監督がメガホンを取り、松田優作の鬼迫の演技が世界を戦慄させた映画『ブラック・レイン』。サイバーパンクな異国情緒漂う夜の大阪のロケーションとして、このエリア周辺が醸し出すギラついた空気感は決定的なインスピレーションを与えた。雨に濡れたアスファルトに反射するネオンサインの光芒は、今なお当時の映画のワンシーンを彷彿とさせる。