「ゆるふわ系」としてブレイクした彼だが、本来の持ち味はむしろ、背筋が凍るような悪役や、変幻自在のキャラクター描写にある。その片鱗は、ブレイク前の作品に強く刻まれている。
代表的なのが、ドラマ『闇金ウシジマくん Season3』で演じた洗脳男・神堂麗役だ。優しげな笑顔の裏に狂気を隠し、女性を精神的に追い詰めていく役どころを、彼は恐ろしいほどのリアリティで演じきった。この怪演を見た業界関係者は、「中村倫也の底知れなさ」を確信したという。爽やかな好青年から猟奇的な犯罪者まで、彼の演技の振り幅は、若い頃に培った徹底的な人間観察の賜物だ。