ヒロイン・宮水三葉が暮らす「糸守町」は架空の町ですが、その息を呑む景観は日本各地の実在する風景が巧みに融合されて生み出されました。
1. 諏訪湖(長野県諏訪市周辺)|糸守湖の圧倒的パノラマ
町の中央に広がる広大なカルデラ湖「糸守湖」のビジュアルモデルとなったのが長野県の諏訪湖です。特に標高約930メートルに位置する「立石公園」からの眺望は、すり鉢状の盆地に水を湛える糸守町の風景そのものです。夕暮れ時の「かたわれ時(黄昏時)」に訪れると、空と湖面が茜色から深い藍色へと移ろう幻想的な絶景に出会えます。
2. 青ヶ島 丸山(東京都青ヶ島村)|宮水神社のご神体
物語の核心である「宮水神社のご神体」が鎮座するすり鉢状の巨石カルデラは、伊豆諸島最南端に位置する絶海の孤島「青ヶ島」の内輪山「丸山」がモデルとされています。二重カルデラという世界的に珍しい地形を有しており、到達難易度は極めて高いものの、新海ワールドの神秘性を最も純粋に体現している聖地です。
3. 宮水神社 モデルの真相とネットの誤解検証
ファンの間で議論が続く「宮水神社の本殿モデル」ですが、制作陣のロケーション検証によると単一の神社ではなく、岐阜県高山市の「飛騨山王日枝神社」(鳥居や参道の雰囲気)、長野県佐久穂町の「新海三社神社」(神楽殿の意匠)、そして飛騨市の「気多若宮神社」などが複合的にインスピレーションを与えたとされています。「どこか一つだけが完全な本物」というわけではなく、日本の伝統的社殿美を結集して創り上げられたのが宮水神社です。