近年、アートの価値基準は大きな変容を遂げている。かつて商業的成功を収めたインテリアアートとして括られがちだったラッセン作品だが、現在では現代美術業界における再定義が進んでいる。特にセカンダリーマーケット(二次流通市場)においては、90年代の代表的版画や希少な原画に対する再評価が急速に高まりを見せている。
現在のアートオークション市場における評価額を見ると、限定部数の版画(シルクスクリーン)は状態やエディションナンバーに応じて20万〜80万円前後で堅調に取引されており、状態が良い大判の代表作であれば100万円を超えるケースも珍しくない。さらに、世界に一点しか存在しない油彩やアクリルのキャンバス原画となれば、数百万円から1,000万円以上の高値で競り落とされる事例も増えている。かつての熱狂期を経て「真の芸術的価値」が定着した証と言えるだろう。