戦費の補填や被害への補償として課されてきた歴史上の賠償金。購買力平価や現代の価値に換算した実質的な経済負荷の大きさをもとに、歴史上突出した賠償請求事例をランキング形式で振り返る。
第1位として歴史に群を抜く影響を刻むのが、第一次世界大戦後のドイツに対する請求だ。金貨換算で1320億金マルクという途方もない金額は、当時のドイツの国家予算を数十年にわたって上回り、壊滅的なハイパーインフレを引き起こした。
第2位に挙げられるのは、普仏戦争(1870〜1871年)において勝利したプロイセンがフランスに課した50億金フランである。当時のフランス国内総生産(GDP)の実に数年分に相当する巨額だったが、フランスは国民債券を発行してわずか3年で完済し、世界を驚愕させた。
第3位は、現代の記憶に新しい湾岸戦争後のイラクに対する賠償金だ。クウェート侵攻に伴う被害に対し、多国籍な審査を経て最終的な支払額は約524億ドル(約7兆〜8兆円規模)に達した。この支払いは国連の枠組みのもと石油売上の一部を充当する形で実施され、完済までに約30年の歳月を要している。
そして第4位には、独立の代償としてフランスから突きつけられたハイチの独立賠償金(1億5000万金フラン)がランクインする。国家規模に対してあまりに過酷なこの請求は、ハイチを100年以上におよぶ貧困の鎖に縛り付けることとなった。