世界文化遺産に登録されてから数年が経過し、観光地としての整備が進む一方で、深刻な問題も浮上している。地球温暖化に伴う局地的な豪雨の増加が、古墳を取り囲む三重の濠(ほり)に深刻な影響を与えているのだ。水位の急激な変動は、墳丘の斜面を削り取り、一部で土砂崩れや地盤沈下を引き起こすリスクを高めている。
歴史的な遺産をいかにして後世に残すか。コンクリートで固めてしまえば景観と歴史的価値が損なわれ、放置すれば自然の脅威に晒される。このジレンマに対し、関係機関はドローンを用いた常時監視システムを導入するなど、最新技術を用いた保全対策に乗り出している。