野崎守という男の凄みは、常に「他者の視界の外」で動く点にある。第13話の終盤、野崎が電子タバコをポケットから取り出し、特定の拍子で3回タップする動作が記録されている。これはシーズン1で乃木と接触した際に用いたモールス信号のパターンと完全に一致する。
彼が画面越しに送っていたメッセージは「731」。かつてバルカの事件で浮上したデータベースのアクセスコードだ。野崎はすでに、警視庁サイバー犯罪対策課内部に潜む「テントの協力者」の特定を完了しており、乃木に対して密かに「挟み撃ち」の合図を送っていたと解釈するのが最も合理的だ。敵を騙すにはまず味方から——野崎と乃木の阿吽の呼吸は、視聴者の目さえも巧みに欺いていた。