「皮脂を抑えたいから、メントールやエタノールがたっぷり入った爽快感のある化粧水を使う」「ベタつくのが嫌で、乳液やクリームは一切塗らず化粧水だけで済ませる」――こうしたケアを続けているにもかかわらず、かえって夕方のテカリが悪化していませんか。この現象の背景には、皮膚生理学的な「フィードバック機構の誤作動」が存在します。
強力な脱脂力を持つエタノール高配合の化粧水や拭き取り化粧水を頻繁に使用すると、角質層の天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質まで奪われ、肌表面の水分蒸発を防ぐバリア機能が一気に破綻します。脳は「皮膚が干からびて危険な状態にある」と誤認し、角層を保護しようと皮脂腺へ緊急指令を出します。その結果生じるのが、洗顔直後はつっぱるのに数時間後には油分で顔が覆われる「皮脂のリバウンド現象」です。
さらに見過ごせないのが、真のオイリー肌と勘違いされやすいインナードライの見分け方と理由です。角層内部がカラカラに乾いているにもかかわらず表面だけが皮脂で覆われるインナードライは、洗顔後20〜30分放置した際に「皮脂が出ているのに頬や口元がつっぱる」「キメが粗く小じわが目立つ」といった特徴で判別できます。この状態で脂性肌向けの脱脂ケアを繰り返す行為は、火に油を注ぐようなものです。