大手企業が雪崩を打って撤退する中、不二家をはじめとする一部のスポンサー企業がCM継続を決断できた背景には、明確な経済合理性と企業倫理のバランス感覚が存在していました。
第1の要因は、「罪を犯したのは旧経営陣であり、真摯に活動するタレント自身に非はない」という明確な切り分けです。不二家は声明でもタレント個人へのリスペクトを表明し、連帯責任を負わせる世論の風潮と一線を画しました。
第2の要因は、驚異的な購買力と経済効果です。Snow Manがプロモーションを務める「ルック」チョコレートやケーキ缶は、キャンペーンごとに完売が相次ぎ、若年層の新規顧客開拓に絶大な貢献を果たしていました。企業として、契約終了による売上減のリスクを冷静に比較考量した結果と言えます。
第3に、ファンの熱狂的な購買運動とSNS上の好意的な拡散です。「苦境のタレントを支えてくれた企業の商品を指名買いする」というファンの購買行動は一時的なブームにとどまらず、ブランドに対する長期的なロイヤルティへと昇華しました。結果として、継続を決めた企業はブランドイメージの向上と実利の両方を手に入れる形となりました。